簿記2級

簿記2級を独学で合格するための3つの方法を会計士が教えます。

こんにちは、会計士てるです。

最近、簿記2級の難易度が上がっていることを知っていますか?

一昔前は独学で2カ月勉強すれば、余裕で合格すると言われていた簿記2級もこのところぐんぐん難易度が上がっています。ここ一年のの簿記2級の合格率は14.7%→12.7%→25.4%と直近の6月試験は盛り返したものの、それまで二回は15%以下と非常に低くなっています。

なぜ、簿記2級の難易度が上がったかについては以下の記事で詳細に書いています。

今回は、簿記2級試験に独学で合格する方法について解説します。

簿記2級に受かるためには、まず理解せよ!

まずは理解する!

簿記2級受験者には、すでに簿記3級に受かっている人と簿記2級から簿記を始める人がいると思います。

簿記3級レベルであれば、仕訳を丸暗記すれば、あまり意味が分かってなかったとしても合格レベルまで仕上がります。

しかし、簿記2級のレベルにおいてはそれでは通用しません。簿記2級には連結会計や為替会計等かなり処理が難しいものが含まれており、丸暗記だけでは本番の問題に太刀打ちできません。

したがって、まずは理解することを意識して勉強してください。

そもそも理解するとは?

一口に理解といっても、そもそも理解するとはどういうことかを考えると案外難しかったりします。何がどういう状態になれば「理解した」といえるのでしょうか。

簿記において、理解したとはおおむね次の通りだと考えています。

簿記における理解

1.取引の意味が分かる

2.なぜその取引の処理方法をしなければならないかが説明できる

3.その取引を仕訳に起こせる

具体的な取引実態を理解することなく、仕訳の貸方と借方だけを覚えていても力はつきません。特に学生の方であれば実際の社会で起こっている取引に馴染みがない方も多いと思います。

例えば、手形の割引って言われても仕訳は分かるけど、結局のところ、どういった取引なのかわからない方もいるかと思います。

そこで、お勧めしたいのは、取引実態が分からなくなったら、5W1Hからその取引を考えることです。

誰が、いつ、何を、どこで、なぜ、どうやって を考えることでその取引の実態が明らかになってきます。上記の手形の割引について考えましょう。下表が5W1Hをまとめたものです。

Who会社と銀行が
When手形の期限到来日以前に
What手形を
 WhereN/A
Why現金を増やして資金繰りをよくするために
How手形の元々の金額よりも低くすることによって(割引された分が銀行の利益)

どうでしょうか。手形の割引についての理解がぐっと深まったのではないでしょうか。

このように情報を整理するために5W1Hは非常に有効です。

これまで何となく、登場人物が分からなかった取引やなぜそんな仕訳をするのか分からなかった取引にこうしたアプローチをとることにより、自分が理解できていなかった点が可視化されます

5W1Hを埋めることができ、そしてその取引の仕訳を切ることができれば、その取引について理解したと言えるでしょう。

大抵の場合、5W1Hを埋めることができれば、自動的に仕訳は切ることができるようになっているはずです。

上記の例でいえば、自分が持っている手形を銀行に渡すわけですから、貸方:小切手となることは明らかです。

そして、その目的は現金を手に入れることなので、借方:現金となることも明らかです。ただし、手形を現金に換えるためには一定の割引をしないと換えてくれません。

相手方の銀行も利益を得る必要があるためです。したがって、現金は手形に比べて少なくなり、差額は手形売却損として、費用項目が立ちます。まとめると以下の通りです。

借方: 現金98 / 貸方 : 手形 100

借方: 手形売却損 2

こうして、各取引の理解をしたら次のポイントに進みましょう。

全ての論点を勉強していては簿記2級に受からない

これまで、勉強といえば全ての範囲についてまんべんなく勉強するのが普通だったと思います。しかし、資格試験においては必ずしも鉄則ではありません。

難易度の上昇により簿記2級の試験範囲はかなり広く、それぞれの理解の難しさも高くなっています。そのため、全ての勉強範囲を完璧にするのは現実的ではなくなっています。

一方でこれまでの出題論点を見ると定期的に同じ論点が出ていることが分かります。

これはつまり、前回出題された論点は次回に出題される可能性が低いことを意味しています。

そのため、思い切って前回に自分が苦手な論点や難しい論点が出た場合、その論点を勉強しないことが効率的に合格できるコツだったりします。

1. 過去問を分析する

2. 直近で出た回で難易度の高い論点や自分が苦手な論点をまとめる

3. 勉強の進捗具合によって2の論点を切る

商業簿記よりも工業簿記

3つ目のポイントは、2つ目のポイントとも関係しているのですが、勉強の力の入れ具合を変えるという話です。

現在のトレンドは商業簿記が試験範囲拡大のあおりを受けて異常ともいえるほど難易度が上がっています。そのため、相対的に工業簿記の難易度が下がっているといえるでしょう。

したがって、これから簿記2級を受験する人の鉄則は工業簿記で85%から90%を取ることです。工業簿記は40点満点なので、34点から36点を工業簿記で稼いでおくとぐっと合格が近づきます。

残りの商業簿記、仕訳3問で12点、第二問で14点、取れれば、第三問(大抵、高難易度)を10点前後取れば受かる計算です。

どれだけ難易度が高かったとしても10点であれば出題者側も取りやすい採点箇所を残しておいてくれていますので、何とか拾うことができるはずです。

したがって、戦略的には工業簿記を完璧近くにして、典型問題が多い仕訳問題と第二問を6~70%程度取れれば、第3問がいかに難問であったとしても合格する可能性は高いはずです。

そのため、まずは工業簿記を完璧にすることを優先しましょう!

簿記2級まとめ

1. まずは理解を心掛ける。暗記は最終手段!

2. すべて完璧にしなくても十分合格可能。出そうもない論点は勉強しない大胆さを持つ

3. 工業簿記を完璧にすれば、合格にぐっと近づく!

以上を心掛けて簿記2級合格しちゃってください!そして次は1級にチャレンジ!

ABOUT ME
会計士てる
大学3年時に公認会計士試験に一発合格。 その後海外留学を経て、大手監査法人に入所。その後、製造系の上場企業の監査業務、IFRS導入支援業務に従事。現在は国際金融部にてフィンテック系企業及び金融機関の監査・コンサルティング業務を行なっている。