仕事

公認会計士試験に受かった後に読むおすすめ本 6選!

皆さんこんにちは、会計士てるです。

私の数少ない趣味は読書で、会計士試験勉強中はあまり読めていなかったのですが、終わってからはたくさんの本を読んでいます。

公認会計士試験は膨大な範囲を勉強しますが、それだけで十分ではありません。まだまだ実務で必要な知識は不足しています。そこで今日は、実務に役立つ本を紹介してみたいと思います。

どれも私が実際に読んで非常に良いと思ったもののみをお届けします。

監査に役立つ本

経理部長が新人のために書いた経理の仕事がわかる本

一つ目はこちらです。公認会計士試験に合格した人は会計や監査についてはかなりのことを知っていると思います。

しかし、特に学生の方は社会人経験がないため、経理ってどういうことをしているかについてイメージがついていない方も多いのではないでしょうか。

試験時代はあんまり勉強していなかった帳簿組織も会社の会計帳簿を見ていく上では重要になります。

そこで、お勧めするのがこの本で、経理や行う仕事の基本を網羅的に把握することができます。

私も学生合格して最初のクライアントに行っている時にはっきりいって経理がどんなことをどんなフローで行っているかよくわからず、資料依頼や監査の実証手続きをしていました。

そんなことにならないように、まずは、監査の前に経理のイロハをこちらの本で学んでみてはどうでしょうか。

忘れちゃならない 経理の作法

次も同じ系統です。この本のいいところは、経理業務のフローチャートがついているところです。

これは内部統制を理解する上で、不可欠な業務記述書、フローチャート、RCM(リスクコントロールマトリクス)(合わせて3点セットともいいます)のうち一番直感的に理解することができる業務の流れをフローチャートで表したものになります。

受験勉強中は監査の中で内部統制監査や内部統制についてはあまり深く勉強しなかった人も多いかもしれませんが、実務において内部統制はかなりの重要度及び影響度を誇りますので、フローチャートを見ながら経理の業務を学べる本書は実務に生きること間違いなしです。

有価証券報告書

三つめは本ではありませんが、非常に重要な読み物です。これまで、受験勉強ではまず実際の有価証券を見て勉強することはなかったと思います。

しかしながら、我々の最終的な監査意見は有価証券報告書に対して付されるものになります。そのため、最終的な監査の対象である有価証券をじっくり読むことは実務に非常に生きてきます。

とはいえ、いきなり有報を読めと言われてもどうやって読めばいいかわからないと思いますので、考えるポイントをいくつか挙げてみたいと思います。

ちなみにどの会社の有報でも特に問題ありません。興味がある会社が望ましい!

会計士流 有報の眺め方

1.その会社はどんなビジネスをしているのか確かめる

2.どのようなセグメントに分けられているのか確認する

3.各セグメントごとにどんな特徴があるか想像する

4.どんな開示があるか見てみる(なぜその開示が要求されているかまで遡れれば最高)

5.業界特有の処理や開示があるか確かめてみる

6.会社の決算説明資料(大抵有報とともに開示されている)と合わせてみてみる

7.その会社がどのようなリスクがあるか考えてみる(有報だけだと難しいが..)

ざっと上げてみましたがどうでしょうか。有報は会社が多大な努力をかけて作成し、監査法人が多くの時間をかけてチェックをしています。その開示一つ一つに意味があり、その裏ではドラマがあったりするのです。

そんなことを考えながらじっくり読み進めてみれば、会社やビジネスのことをより深く理解できるようになりますし、どこにリスクがあるか考えながら有報を読めば監査の目も少しづつ磨かれます。

ビジネス全般

イシューからはじめよ

続いては、ビジネス全般でお勧めの本を紹介します。一つ目はyahoo csoの安宅和人氏が書いたイシューからはじめよです。数多くのビジネス書を読んできた私が一番はどれかと聞かれたら答えるのがこの本になります。

安宅さんは、マッキンゼーからイェール大学で博士を取得したのち 現在はYahoo japan のチーフストラテジーオフィサーを務めているビジネスマン&科学者です。下記リンクは安宅さんのブログで現在も更新を続けていらっしゃいます。

http://kaz-ataka.hatenablog.com/

安宅さんはブログの中で研究室とマッキンゼーで共通して圧倒的な成果を残す人の共通点を挙げています。

それが本書のタイトルでもある「イシューからはじめる」人です。

詳しい中身は本書を読んでいただくとして、なぜこれがビジネスマンはもとより会計士におすすめかというと、それは監査業務とコンサル業務の類似点にあります。

即ち、完璧はないということです。コンサルにおいても監査業務においても顧客はより高水準の価値の提供を求めています。

それは言い換えると、無限にやれることはあるということです。しかしながら、無限に働くことはできません。

そこで重要なのがイシューの質を高めることです。イシューが質が高いとはつまり、バリューが高いことを意味します。

監査もコンサルも上からやることは無限に降ってきます。しかし、そこですべての仕事を片っ端から片付けていくのではその内限界が来ます。

ではどうやって、イシューの質が高い、すなわちバリューが高い仕事のみにフォーカスすればいいのでしょうか?

そんな疑問に答えを出してくれるのがこの「イシューからはじめよ」なのです。ぜひ一度読んでみてください。

IGPI流 経営分析のリアル・ノウハウ

次にお勧めするのがこちらです。IGPIは経営共創基盤の略であり、日経コンサルでは随一の実績を残しているコンサルティング会社です。

著者はIGPIの創業者でもある冨山和彦氏です。実は冨山氏は実務補習所のゲストスピーカーとして毎年登壇しており、2019年現在も登壇されているようです。

冨山氏は弁護士出身であり士業に理解があるのか、上記のような活動もしておられ、この本の中でもかなり会計の話が出てきます。それもこの手の本にありがちな表面的な会計分析ではなく、本質を捉えた分析を行っています。

会計士合格者は財務諸表の理解において一定以上の力を持っていると思います。

しかし、上記の有報でも見た通り、実際に財務諸表を見てその会社を分析してみてくれと言われたら困る方がほとんどだと思います。

この本はそうした、形式的な知識がある会計士試験合格者が実際に深度ある経営分析をするにはどうすればいいのかのノウハウが詰まっています。

財務三表の真の使い方、読み方が学べるこの本は一度目を通してみることをお勧めします。

プロフェッショナルの未来

最後にお勧めするのが、こちら、プロフェッショナルの未来です。本書は上記とは異なり、短期的に実力を向上させたり、実務に生きたりするものではありません。

しかし、非常に重要な示唆を我々に与えてくれます。

現在、監査は大きくその姿を変えようとしています。デジタルトランスフォーメーションという言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

これまで、監査業務のかなりの割合は地道な作業によって支えられていました。

しかし、今、それは機械によって置き換わられようとしています。私がまさにそれを推進している立場なので、日々その変化を身で感じています。

10年後には現在の監査の形は大きく変わっていることは間違いありません。それどころか、プロフェッショナルという立場・役割が今後大きく変わっていくことはもはや疑いようのない事実です。

そうした時に我々はどのように考え、時代の変化に対処していくべきなのでしょうか。あまりに我々はそうしたデジタルの変化や機械化に対して無知なのではないでしょうか。

本書はそうした、デジタルの専門用語は少なく分かりやすさを残したままに、プロフェッショナルの将来について論じています。

ぜひ、プロフェッショナルの卵として目を通して将来のあり方について考えてほしい。そんな一冊です。

おわりに

いかがだったでしょうか。今回は会計監査を中心に会計士試験合格者向けのお勧め本を紹介させていただきました。

公認会計士試験は決して終わりではなく、その学習は始まったばかりにすぎません。

これからもどんどんその知識と能力の向上に努めていくことだと思いますし、どのような形であれ、それに私が力をお貸しできれば幸いです。

ABOUT ME
会計士てる
大学3年時に公認会計士試験に一発合格。 その後海外留学を経て、大手監査法人に入所。その後、製造系の上場企業の監査業務、IFRS導入支援業務に従事。現在は国際金融部にてフィンテック系企業及び金融機関の監査・コンサルティング業務を行なっている。